個。
過去。囲い。懐古。悔恨。
い○めはありませんでした。
私の記憶にはありませんでした。怒りも憎しみも。
もちろんそんな感情を抱えることもありましたが、持続できるほど人間ができていませんでした。単純でしたから。
それに、彼らは私を嫌っていませんでした。自慢でも何でもなく、私を好くがゆえだと知っていました。
たたくのも、けるのも、とじこめるのも、なげるのも、もたせるのも、うばうのも、すてるのも、おうのも。
これは、幸福であり、ある種、不幸でした。不幸ではないということが不幸でした。
私がある日間違って感情を決壊させてしまった翌日、私が感じたのは何だったのか。
後悔と、罪悪感でした。
子供に心情を汲めというのが無理でした。へらへら笑う私はダメでした。やり返さない私はダメでした。そのくせに抱えきれなくなった私は最低でした。どちらかにすればいいのに。大人になるか、子供になるかすればいいのに。
だから私は今でも、彼らを嫌えません。彼らは徒党を組まず、悪意を持たず、読心術を持たないのですから。loughの場合とは違い、それはい○めではなかったのですから。
だから私は誰からも好かれ、嫌悪するのは自身だけです。
新じゃんる「にせ善マゾ」。